4つの習慣で、技術は必ず身に付いてくる

2011年01月01日

Interview
Close up パン工房Kawa
川 良弘 シェフ




1.大きな声で
 2.きびきび行動
  3.自分から挨拶
   4.明るい笑顔

これが習慣になれば、技術は必ず身に付いてくる



会社  イコール  私          
店舗  イコール  私          
17店舗のベーカリー部門を展開するにも関わらず、現場こそ自分の写し鏡と考え現場に立ち続ける川社長に職人であり経営者たる者の考え方を聞いてきた。




嘘つきと呼ばれない為に
やり切る根性と信念


私は緻密な努力は苦手で、目標が無かったら自堕落になるタイプです。だから人に目標を宣言するようにしているんです。人に言っておく事で自分を追い込むというか、鼓舞するんです。心が折れそうな時ほど、皆に宣言してしまう癖があるかもしれません(笑)
そして、「想いは必ず実現する。想えば道が出来る。実現不可能な事は夢にすら描けない。出来ない事は何一つ無い。全ては自分次第。だから、夢や目標は大切。」だと考えています。これは実体験に基づいた私の経験則であり信念といっても良いかもしれません。




最初は建築関係の仕事で
独立を考えていた20代前半


18歳から21歳まで東京で建築業界に従事していて、測量士をやっていました。当時の日本は田中角栄が提唱した日本列島所得倍増計画の成長期で、その頃は測量事務所を独立開業したいと考えていました。私の両親が商売をやっていたので、小学校を卒業したら中学校に通うのが当たり前のように、大人になったら独立開業することが至極当然だと考えていました。そして、測量事務所開業の為には司法書士の資格をとった方が有利だと考え、独学で勉強しました。しかし、内容が専門的で我流では難しく、22歳の時に大学に行く事を決心したんです。
ここで転機があります。それは、大学に行くために親戚のケーキ屋さん(シュークリームメインの菓子屋)に住み込みでアルバイトをさせていただきながら、勉強をする生活を送ったことです。具体的には5時から12時までアルバイトして、その他の時間で勉強していました。大学に合格する事が目的だったので、8月のお盆明けにアルバイトを辞めて勉学に励む予定だったのですが、自分の代わりになる人員がすぐに見つからなかったので、9月末までアルバイトをしました。10月から本腰を入れて受験に備えたのですが、2月の試験では不合格。客観的に考えると、工業系の高校を卒業した私にとって大学受験に合格するには、少し準備期間が足りなかったのです。
ここで「もう一年頑張ろう」と奮起して、住み込みでケーキ屋さんのアルバイトをしながら、勉強をする日々がまた始まりました。アルバイトをただこなしているのも面白くなかったので、本を参考に新商品を開発したんです。マロンケーキを作ったところ・・・


続きはベーカリーパートナー13号でご紹介。

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パン工房カワ
川 良弘シェフ
Prof ile

1952年生まれ。1981年11月、故郷である和歌山県湯浅町に「ヨーロッパのお菓子とパンの店 カワ」1号店をオープン。創業以来、変わる事のない基本方針、それは「お客様に美味しいと言われたい」というこの一念。品質方針は「美味しさと安心・安全・満足を約束すること」で、「美味しくなければ商品ではない、安心・安全・満足を約束できなければ企業でない」をモットーに、現在ベーカリー部門17店舗・飲食部門11店舗を展開。さらにフランスで開催されるパンの世界大会「モンディアル・デュ・パン」の国内代表選考組織である日本アンバサドール協会の会長も務めている。