ベーカリーパートナー
商品購入サイト

ベーカリーパートナー商品購入サイト

過去に発行されたベーカリーパートナーは、ご注文で取り寄せることも可能です。

ベーカリーロッゲンメール 大髙和彦

 



ドイツパンの美味しさを伝え広めるお店


ベーカリーロッゲンメールは静岡県浜松市で30年に渡ってパンを作り続けている本格派ベーカリーだ。
特に自家製種を使用した本格的なドイツパンには多くのこだわりが詰まっており、ドイツパンの魅力を伝えるパン教室を長年に渡り開催している。
地元のお客様はもちろん、遠方からのお客様も多く訪れ、中でも同業者である他店のパン職人のお客様も多いという。

今回はオーナーシェフの大髙さんと、大髙さんの奥さんで「お店の顔」だという久二江さんに、ベーカリーロッゲンメールのこれまでの軌跡やパンづくりへのこだわりなど、幅広くお話をうかがった。

高円寺のパン屋さんで修行したという大髙さんは、独立し地元浜松で開業することを決めた。当時、昔ながらのパン屋しかなかったという浜松で、大髙さんは他と違うパン屋をしようとドイツパンを売りにすることにしたという。
当然ながら、当初ドイツパンに馴染みのなかったお客様にはなかなか浸透しなかった。そこで試食をしてもらい、徐々に美味しさを伝えていくことで、受け入れてもらえるようになっていったという。
しかし、お客様が増えるごとに元々馴染みのないドイツパンについて、お客様から質問されることが多くなった。なにが他のパンと違うのか、どうしてこんなに日持ちするのか、もしかしてなにか体によくないものが入っているのではないかなどだ。
都度説明するのだがお客様からの疑問は尽きず、疑問からは誤解が生まれやすい。
作り方を伝えたら、安心して食べてもらえるのではないかと考えて、大髙さんはドイツパンのパン教室を開催することにした。
1992年から始めたパン教室は地元のお客様や自宅でパンづくりを楽しむパン好きだけでなく、パン屋さんを目指す若者の修行の場としての役割も果たすこととなる。
やがてパン教室出身でパン屋を開業する若手を排出するまでになったという。

今でも月に二回のパン教室のほか、出張パン教室や、相談室などを開き、パンの知識を惜しみなく周囲に伝えている。
 



手間・暇をいとわないパンづくりと学ぶ姿勢


ロッゲンメールという店名は、ドイツ語でライ麦粉という意味だそう。もともとは製粉会社からドイツパンについて色々と教えてもらい、作るようになったのだという。開業当初からクリスマスにはシュトレンを作って販売していたが、30年前の当時はシュトレンも今ほどメジャーではなかった。
毎日少しずつ食べる食べ方をお客様に一から教えるなど、丁寧に浸透させていった。

お店で作っている自家製酵母は、りんごからとる果汁とレーズンからできており、酵母の変化を見ながら6日間かけて我が子のように酵母を育てている。
りんご果汁を使用することで、酵母の持つ酸味がりんごのさわやかな酸味と合わさり軽やかな香りの、力強いパンに焼き上がるそうだ。
しかし、酵母は温度や気候に左右されやすく、何十年も酵母を作っている大髙さんでさえ、数年に一度、どうしても種がうまく起きないこともある。「そんな時はお客様にお待ちいただくこともあるので、とても焦るんですよ」と大髙さんは笑いを交え答えていた。

現在はドウコンを活用しているが、30年前はドウコンがなかったため、夜通し3時間おきに起きて、酵母を育てる部屋の室温を28~29℃を保つなど苦労したと話してくれた。


 

夫婦二人三脚で乗り越えた苦労
 

30年も店舗経営を続けていると、苦労話には事欠かないと話す大髙さん。その中でも特に大きな出来事といえば…………(続く)

 

 

 

ベーカリーロッゲンメール

●所在地:静岡県浜松市中区高丘北1-51-32
●立地:JR線「浜松」駅から車で約30分
●開業年:1992年
●定休日:月曜日
●従業員:従業員2人(販売1人・製造1人)
●営業面積:45坪(売場20坪・工場20坪・休憩室2.5坪)
●客単価:平日1,200円/土日祝1,400円
●オーブン台数:1台
●ミキサー台数:1台
●パンの種類:150種類(生地25種類)

 

 

 


ベーカリーパートナー62号の購入はこちら>>

 
パン速報 BP
お役立ち情報 BP
ベーカリーパートナー
セミナー BP

定期購読

2 ヶ月に1 回発行で年間6 冊お届けいたします!
毎号ご注文いただく手間がなく非常に便利になります。
継続してお読みになる方には、
便利な年間購読もございますのでご連絡ください。