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ブレドール 橋本宗茂さん

 
 

言わずと知れた名店の秘密


神奈川県葉山市にあるブレドールはオープンから20年以上の歴史を持ち、メディアなどにも数多く取り上げられる、言わずと知れた名店だ。中でも朝7時~11時に実施される「モーニング」は平日でも約100名(25席/4回転)が来店するほどの人気がある。さらに、商品の単価は少しばかり〝良いお値段〟のパンが多く並んでいるのにも関わらず、地域の方々や遠方からの方にも多くの支持を受けている。そんなブレドールの人気の秘密をオーナーでありシェフでもある橋本宗茂さんに聞いた。
橋本さんが神奈川県葉山市にお店を構えたのは、今から23年前の1995年(平成7年)のこと。もともと、とあるデパートで販売員をしていた橋本さんは、友人からの「レストランを一緒にやらないか」との誘いに「毎日屋内にこもって天気のわからない仕事をするよりも面白そうだ」と思い転職を決めた。レストランではウェイター、カフェでは店長を経験、その後、これまた友人から「葉山でパン屋をやってくれないか」との誘いでパンの道へと進むこととなった。それまでパンに触れたことのなかった橋本さんだったが勉強会や講習会に行っては、パンについての多くを学び繁盛店へと成長させた。
ブレドールと言えば、前節でも述べたように「モーニング」が有名で、今でこそ日商50~60万円近くを売り上げるお店だが、開店当初から売れ行きが好調というわけではなかった。当時、葉山と言えば〝富裕層と呼ばれる人たちが多く住む場所〟というイメージが強くあったことから「地域密着型の愛されるお店を」というコンセプトでオープンさせたのだが、宣伝などを一切行わなかったこともあり、お客の入りは少なかった。当時を振り返り橋本さんはこう語る。「お店の経営というのは、なるようにしかならないものです。だからこそ、自分の自信の持った商品や自分が美味しいと思う価値観を信じていくしかないと思います」。


焼きたてのパンを食べてもらうために始めたモーニング


モーニングを始めるきっかけとなったのは売上に悩んでいた当時、「焼きたてを食べてもらえれば、うちのパンの美味しさを知ってもらえるはず。どうにかして、焼きたてを食べてもらう方法はないだろうか。」と考え始めたことがきっかけだ。せっかくカフェを併設させたのだから、これを生かさない手はないと思った橋本さんは、モーニングを実施した。お店の焼きたてパンを好きなだけ食べてもらう手法で、パンをスタッフがお客様のテーブルに持って周り、配っていくというものだった。当時ではとても珍しく、各メディアから「紹介させてほしい!」とのオファーも多く、あるテレビでは「パン食べ放題の店」と紹介されてしまい本来の趣旨とは少し違った形で世に広まってしまったこともあったという。「結果的に食べ放題という形にはなるものの、決して食べ放題を謳っているわけではないのだけれどね……」と橋本さん。さらにこのモーニングの実施にはもうひとつのメリットがあった。それは、通常であれば少しの焼き過ぎでロスパンになってしまう商品でも、「焼きたて」だからこそ気にすることなくお客様に美味しいと思ってもらえる点だ。形の悪さやフィリングがかたよってしまったパンもカットして出せば問題ない。モーニングをはじめたことによりお客様がグッと増えた。それだけではなくモーニングに来たお客様が帰りにパンを買っていき、そこから口コミでお店のパンの美味しさが伝わり行列のなす店となっていった。
 

新しいものに対する探求心が生み出した●●用パン

ブレドールが「モーニング」で話題となった後にさらに人気に拍車をかけたのが…………(続く)

 

ブレドール
●所在地:神奈川県三浦郡葉山町一色657-1
●立地:JR線「逗子駅」からバスで13分
●人口:葉山町 約31,686人
●開業年:1995年
●定休日:火曜日
●従業員:15人(販売13人・工場8人)
●営業面積:80坪(売場8坪・工場12坪・カフェ10坪・駐車場50坪)
●日商:50~60万円
●客単価:1,300~1,500円
●オーブン台数:2台
●ミキサー台数:3台
●パンの種類:130種類


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