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ブレッドスタイルソプラノ 宮田 顕シェフ

ベーカリーパートナー39号シェフインタビュー

日商2万の2年間。試行錯誤の中で見つけた光


私が「ブーランジェリーミヤタ」をオープンさせたのは今から14年前の2005年5月、私が28歳の時です。 私とパンとの出会いは、株式会社ドンクでのアルバイトでした。最初はパンに興味があったわけではなかったのですが、同じ材料で同じように工程をこなしているのに、人によってパンの出来が全く違うことが面白いと感じました。「美味しいもの作りたい」「良いものを作りたい」次第にそう思うようになり、そのままドンクへの入社を決めました。そのころから憧れていたパン屋さんが、神戸三ノ宮にあるコム・シノワ(現サ・マーシュ)さんです。あの当時ではあまり目にすることのなかったハード系のパンがお店に並び、そのパンの奥深い味に感動しました。その味に近づきたいと思い、休みの日になるとよくお店に行き、パンを買って食べては、就業時間後に真似をして試作するのを繰り返していました。コム・シノワ(現サ・マーシュ)さんのパンは私のパンづくりの原点です。
ドンクではパンの技術のみならず、経営や仕入れ管理などの店舗運営のノウハウなどを学ぶことができました。今の自分があるのはドンクで色々と学ばせていただいたおかげです。5年目にはドンクを退職し、かねてよりの目標であった自分の店をオープンさせました。オープン初日はありがたいことにたくさんの地域の方に来ていただき、一日で30万円を売り上げました。当時のパンのラインナップは、私が自信を持って提供をしていたもので、そのパンをお客様が手にとって笑顔になってくれることはとてもうれしく、今までの学びは間違いではなかったのだと確信した瞬間でもありました。
しかし、それは長くは続きませんでした。好調な売上が続いたのは約1ヶ月半。売上は徐々に下がり始め、同年の夏には一日の売上が2万円を下回る日もあり、資金繰りに悩む日が続きました。
当時の私は朝から晩まで全力で働いていたこともあり、体力も限界を迎え、安定したパンを提供することができなくなっていました。「お客様が来ない」→「パンが売れない」→「パンが余る」その結果パンを捨ててしまうという悪循環が続き、ついには「パンが余ってしまうから作らない」となっていきました。パンを作らなければ、当然陳列の少ない寂しいパン屋になり、お客様は来ません。どうにかしなければと焦る思いで、寝屋川駅前のバスロータリーで試食を配ったり、手作りのチラシを深夜1時までポスティングしたこともありましたね。 そんな状況の中、支えてくれたのは当時お店で働いてくれていた私の母親と大学生のアルバイトの女の子でした。母親は朝4時から夜9時までお店を手伝ってくれ、アルバイトの子からは「店長笑いましょう! 店長が笑っていればお店は絶対明るくなりますよ! 大丈夫です!」と声をかけてもらいました。自分は一人ではない、という思いを胸に自分を奮い立たせ頑張りましたが、現実は厳しく一向に売上は回復しませんでした。
 


売れないには必ず理由がある!それを一つ一つ潰していくのみ


「なぜ売れないのだろうか?」「どうしたら売れるんだろう?」その疑問を解決するために、まず売れているお店と売れていないお店の違いを研究することにしました。パン屋だけではなく居酒屋やレストランにも足を運んではそれぞれの特徴を洗い出してみたところ、見えてくることが多くありました。例えば、居酒屋では「ラストオーダーです」の一言で売上が10%上がるそうです。これはお客様の「これを逃したら購入できない」という心理をくすぐることで成り立っている戦略です。売れているお店はそういうことをしっかりと実践していました。それを応用し…………(続く)
 


ブレッドスタイルソプラノ
●所在地:大阪府寝屋川市早子町9-11
●立地:京阪電鉄線「寝屋川市駅」から徒歩で約5分
●開業年:2005年5月
●定休日:月~木曜日
●従業員:12人(販売6人・工場6人)
●営業面積:33坪(売場8坪・工場25坪)
●日商:25~30万円
●オーブン台数:1台
●ミキサー台数:3台
●パンの種類:約100種類


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