主婦のホンネから読む 国産小麦の可能性
ベーカリーパートナー15号 主婦特集
パン業界で注目される製パン用国産小麦
そもそも日本の風土で栽培されてきた小麦はほとんどの品種が中力小麦であり、パンの原料となる強力小麦に比べるとたんぱく質の含有量が少ない。そうした国産小麦の性質こそが日本独自の食文化――ジャパニーズソウルフード「うどん」を生んだと言われている。その半面、従来の国産小麦はパンの原料には向かない。長らく製パンに適した小麦の育種が進められてきたが、そうそう望むような結果は出なかった。10年ほど前まで、パン屋さんの反応は「国産小麦なんて製パン性が乏しく扱いにくいし、焼けば腰折れしてしまう。それに割高だ。国内で生産されているから安全・安心であろうと、美味しくないし高いのでは常用できない…」といった具合だった。
しかし近年、そんな過去を乗り越えて、製パン用国産小麦が台頭してきた。製パン向きの超強力小麦種が登場したことによって、製パン用国産小麦の道パン業界で注目される製パン用国産小麦が開けたのである。また、輸入小麦との価格差が小さくなってきたことも追い風だ。
国産小麦に対する消費者のイメージは!?
価格面でのハードルが低くなったこともあり、リテイルベーカリーでも国産小麦を使う店舗を目にするようになった。国産小麦に対する消費者の支持の声も聞こえてくる。消費者の様々なニーズを満たす可能性が国産小麦にあるのではないだろうか。そこで今号の特集では、主婦アンケートから、お客様が抱く国産小麦のイメージや期待を探っていく。さらに、実際に国産小麦で全てのパンを焼く川越ベーカリー楽楽さん、国産小麦の現状を知る製粉メーカーの株式会社山本忠信商店さんにお話を伺った。パンの製造・販売、小麦の生産・流通の両面から国産小麦の今を明らかにしていきたい。まずは次ページからの「月に一回以上パン屋さんを利用するパン好き主婦」の国産小麦に対する意識調査の結果を参考にしていただけたら幸いだ
実際に国産小麦で全てのパンを焼く川越ベーカリー楽楽さん、国産小麦の現状を知る製粉メーカーの株式会社山本忠信商店さんのお話など続きはベーカリーパートナー15号でご紹介。
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