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グルマンヴィタル パンの森 鈴木 政裕

 


お客様を喜ばせるパンのテーマパーク

岐阜県垂井町にあるグルマンヴィタル パンの森は、現在4店舗を展開するグルマンヴィタルの1号店だ。1500坪に渡る広大な敷地に、ベーカリーショップ、カフェ、パンと焼き菓子の製造工場、パン教室など、パンに関連する施設が集まっており、一種のテーマパークのような趣でお客様を出迎えている。さらに、通常のリテイルベーカリーと本格石窯パン工房が併設して同じ敷地内にあるというのも大きな特徴だ。経営するのは、グルマンマルセ株式会社の3代目社長で、グルマンヴィタルのオーナーシェフでもある鈴木政裕さん。これまでの経歴や会社の軌跡を辿りながら、グルマンヴィタルのパン作りや経営の工夫、今後の展望など幅広くお話を伺った。
グルマンマルセ株式会社の前身である「マルセパン」は1950年創業の老舗で、学校給食や卸をメインに扱ってきた。鈴木さんは1980年、25歳でマルセパンに入社し、翌年1981年にグルマンヴィタルの前身「ベーカリーグルマン」を開業する。当時パン工場としてのみ事業を展開していたマルセパンで、別ブランドを立ち上げリテイルベーカリーを開業したのは、焼きたてのパンを直接町の人に提供したい、お客様が喜ぶ顔をみたいという鈴木さんの想いがあってのことだった。
今でこそよく目にするが、ロードサイドにある郊外型の大型店舗といえば40年前は珍しい形態だったという。最初は日商5万円ほどだったが、数年かけて日商20万円ほどに成長させた。しかし、垂井町は人口2万7000人ほどの小さな町である。人口に対してこれ以上の売上は見込めないだろうと限界を感じるようになっていた。そこで鈴木さんは東京に赴き、様々なパン屋の視察を行った。様々なタイプの店舗を見て回ることで刺激を受けた鈴木さんは、周囲の反対を押し切って思い切って一度店を取り壊し50坪の店舗を200坪に拡大させたという。1店舗を大きく豪華にすることで、他にはない店として他県からもお客様を呼び込めるのではないかと考えたからだ。結果その考えは見事的中し、20万円ほどだった日商が半年後には60万円となるほど急成長を遂げた。



石窯パンとの出会いと融合

売上は安定したものの、鈴木さんは次の壁にぶち当たった。焼きたてで色々なパンが食べられるお店として、全てのパンが一定のクオリティに達しているものの「グルマンといえばこれ!」というような、飛び抜けたものがないことが悩みだったという。「うちでしかできないものはなにか?」と考えたとき、岐阜県ならではの広大な土地があることに気がついた。ここでなら、薪と石窯を使ったパンづくりの原点に立ち返ることができるのではないか、さらにはこれまでグルマンがやってきたパンづくりと両立させ融合することができるのではないかと考え、薪の火で焼く日本中の石窯パン工房を探して見学を繰り返した。そしてドイツで巡り合った薪で焼ける石窯を日本に持ち帰り、店の敷地内にある当時まだ畑だった場所に本格的な石窯をつくったという。それからは店が休みの日に自ら石窯でのパンづくりを練習する日々だった。最初は火の加減などが難しく四苦八苦したが、一年ほどかけてやっとおいしくパンを焼けるようになった。しかし、想定していたよりも石窯で焼いたパンの売れ行きが芳しくなかったという。
このままではいけないと考えた鈴木さんは……………(続く)

 
 

 

 

GURUMAN VITAL パンの森 垂井本店

●所在地:岐阜県不破郡垂井町宮代441
●立地:JR東海道本線「垂井駅」から徒歩10分
●開業年:1981年
●定休日:火曜日
●従業員:16人(販売7人・製造9人)
●営業面積:200坪(売場50坪・工場100坪・カフェ50坪)
●日商:平日60万円/休日150万円
●客単価:平日1300円/休日1400円
●オーブン台数:3台
●ミキサー台数:2台
●パンの種類:150種類(生地10種類)
●Instagram:@guruman_vital
●facebook:@gurumanvital 
●オンラインショップ:https://shop.guruman.co.jp/


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