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ブーランジェリー パティスリー トレトゥール アダチ 足立 恵太

 


フランスで出会いお店づくりの原点となったもの


横浜市営地下鉄センター南駅から徒歩5分、ショッピングモール周辺の人通りが多くにぎやかなエリアから少し離れた閑静な場所に、ブーランジェリー パティスリー トレトゥール アダチがある。2016年に静岡県伊豆市でオープン後すぐに人気に火がつき、2018年3月に横浜のセンター南に移転してからも、行列が途絶えることのない屈指の人気店だ。実際に編集部が取材に訪れた正午ごろは、商品を買い求めるお客様がお店の前にずらりと並んでおり、それからしばらく客足が途絶えなかった。中にはフランス人の家族連れのお客様の姿もあり、アダチが海外からも認められている名店であることがわかる。フランス本場のお店作りを目指しているというオーナーシェフの足立恵太さんに、フランス渡航時代の話や、パン作りのこだわり、さらに今後に向けてと幅広くお話をうかがってきた。
足立さんは元々、スタイリストとして活躍しており、仕事で訪れたフランスで出会ったのが、パン屋さんとケーキ屋さんが融合したブーランジェリーパティスリーという形式のお店だった。日本にないその形式に感銘を受け、それをきっかけにフランスの食文化に興味を持ったという。足立さんはもともと職人に憧れており、職人の世界のほうが自身の性に合っているのではないかと思いたち、パン職人に転身した。そしてパン職人として日本で経験を積んだ後、本場フランスでも経験を積みたいと考えて渡仏する。フランスで学ぶのであれば現地のやり方を習得するべきだと考えた足立さんは、日本で学んだ技術や経験をリセットして、素人として一から学んでいく心構えで修業した。フランスでの経験は苦労しかないと足立さんは振り返る。フランスに渡ったばかりの頃は、言葉がなかなか通じないなか、街のパン屋さんに飛び込みで仕事をさせてほしいと何件も回った。日本人がいない環境で本格的なお店で働きたいと考えていたため、2~3か月間ずっと働くお店を探していたそうだ。その甲斐あって、バゲットコンクールで優勝したこともある「アルノーデルモンテル」というお店など3店舗で修業し、2年ほどの滞在期間中、現地の技術の習得すると共に文化を理解していった。短期間で早く結果を出さなければと焦りながらも、必死で物事を吸収し集中していた日々で出会ったものが、足立さんのお店づくりの原点になっている。

再現性を追求するアダチのスタイル

足立さんは、お店づくりをするに当たってオリジナルで一から作り上げたものはないと語る。前職のスタイリスト時代にアパレル業界で服をコーディネートしていた経験から、一から作り上げるのではなく、あるものを適切にセレクトしていく方が性に合っていると感じていた。その考え方はパン職人に転身してからも受け継がれ、パンを選びコーディネートしていくという感覚を持っているのだという。そんな足立さんにとって、フランスで見たものや得たものを、具現化していくためにはどのようにすればいいかと考えることこそがお店づくりに繋がっている。「このような味や食感で」とイメージが固まっているため、商品の着地点は明確だという。素材から商品を作り出すというよりは、商品から逆算して素材を選んでいくのが足立さんのスタイルだ。もちろん、フランスと日本では環境も用意できる材料も異なるので、フランスで見たものにどうしたら近づけるか考えて工夫している。たとえば…………(続く)

 

ブーランジェリー パティスリー トレトゥール アダチ
●所在地:神奈川県横浜市都筑区茅ケ崎中央22-15
●立地:横浜市営地下鉄「センター南」駅より徒歩5分
●人口:横浜市3,757,630人
●開業年:2018年3月
●定休日:月曜・火曜日
●従業員:11名(販売6名・工場5名)
●営業面積:33坪(売り場7坪・工場25坪)
●日商:平日43万円/土日60万円
●客単価:平日1500円/土日1900円
●オーブン台数:3台
●ミキサー台数:3台
●パンの種類:150種類(生地23種類)他、ケーキ焼き菓子など30種類程度


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